カラー脳とモノクロ脳
モノクロ写真は好きじゃなかった。
つい最近まで、そんなことは意識しなかったけど。たぶんそれは、映画やテレビ、そしてカメラがモノクロからカラーへと進化する過渡期に生まれ育ったことが大きく影響している。庶民(感覚的には中の下)の子どもにしてみると、それは技術の優劣であり、モノクロ=貧乏、カラー=金持ちという不文律のような感覚があった。トラウマというほど大袈裟なものではないが、裕福さへの憧れだったり、傷心だったり、ねたみだったり。意識していなくても、脳裏の深いところに刻まれいたんだろうね。
それが今年の初めころから、表現のひとつとして素直に見られるようになってきた。さらにこの数ヶ月で、見るだけでなく自ら撮ることが増えた。
上の写真は、先日の記事「ビーチクルーザー」に載せたカラー写真とまったく同じ場所で撮ったもの。このときなぜか、ファインダーを覗く自分の目には、あちらはカラーで、こちらはモノクロで見えていた。色のある景色を勝手に白黒にしてしまう脳の不思議。どうやら、モノクロ=貧乏という潜在意識はかなり薄れたようだ(たぶんゼロにはなっていない…)。
これも、モノクロ好きな写真仲間ができたおかげと感謝、感謝。(^^)
[OLYMPUS OM-D E-M5+M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3]