1枚の写真からお手軽HDR(風)写真
HDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)写真について詳しく知りたい人はGoogle先生にでも相談してね。←いきなり説明放棄
簡単に言えば、明るいところの白トビと暗いところの黒ツブレがないように明るさを調整した写真のこと。
通常は、露出の異なる3枚以上の写真(いわゆる露出ブラケットっていうカメラの機能で撮る)を合成して作る。Photoshop(たぶんCS3以降)なら、ファイル→自動処理→HDRに統合...で作れるし、Photomatrixなどの専用ソフトなら、そりゃあもうビックリするような写真が作れちゃう。
「HDR写真」とか「Photomatrix」などでググると、美しすぎる実例から作り方までうじゃうじゃ出てくるので、本格的にやってみたい人は調べてみてね。←やっぱり説明放棄かぃ
で、そのHDR写真っぽいものを1枚の写真でちょちょいと作れないかな、って話。
お手軽と言っても、Potoshopは使うので、持っていない人は記事は読まなくてもいいので写真だけでも見ていってくだされ。これはCS3で作ったけど、ベーシックな機能しか使っていないので、古いバージョンでも作れる…と思う(無責任)。
上の写真、通路の奥の方までクッキリハッキリ見えるでしょ。
元写真はこれ1枚↓ Jpeg撮って出し。
ちょいとアンダー気味だけど、まぁ比較しやすいってことで。
天井も通路の奥の方も左のエスカレーターあたりも暗い。
そこでこの「なんちゃってHDRテクニック」を実行。
- 写真を開いて[レイヤー]→[レイヤーを複製]を選んで元画像をコピーする。
- コピーしたレイヤーを、[イメージ]→[色調補正]→[シャドウ・ハイライト]を選んでシャドウとハイライトの量を両方とも50%にして[OK]をクリック。
- 2のレイヤーを[レイヤー]→[レイヤーを複製]でコピーし、[イメージ]→[色調補正]→[彩度を下げる]を選択した後にレイヤーパレットで描画モードを[オーバーレイ]にする。
- 元画像を[レイヤー]→[レイヤーを複製]でコピーし、レイヤーパレットで一番上にドラッグして移動させる。[フィルタ]→[その他]→[ハイパス]を選んで、半径(R)をスライダーで50〜70%くらいに調節して[OK]をクリック、さらにレイヤーパレットで描画モードを[ソフトライト]にする。
たったこれだけで、トップの写真の出来上がり。印象がずいぶん違うでしょ。文字だと長いけど、作業としてはほんの1、2分というお手軽さ。
カップラーメンが出来上がる前…というかお湯が沸くまでにできちゃう。
ちなみに、Photoshopの[アクション]にこの手順を記録しちゃえば、ワンクリックでものの数秒!お湯が沸くどころか水をくむ間もない。
もし「HDRっぽい」効果が強すぎるなぁ、と思ったら、上の3つのレイヤーの透明度を70%%とか50%とか30%とか適当に調節して、最下層の元画像を生かせば自然な感じになる。
それと、ボケを生かした写真よりも絞って撮った写真の方が効果的かな。
いろいろ遊んでみたので、他にも加工例を。HDR愛好家の聖地(言い過ぎ)、工場の写真を使いたかったけど、今のところ撮ったことないので何の変哲もない駅の写真を選んでちょいと加工。
屋根(っていうか通路)のパイプが工場っぽいでしょ。元はこの部分が真っ暗なのに、パイプの文字まで鮮明に見えるようになった。すげぇ〜〜。自然なような、不自然なような(いやどう見ても不自然でしょ)、不思議な感じ。
真っ暗だった失敗写真も、渡り廊下がくっきりと浮かび上がって幻想的な雰囲気に。右上の看板もほとんどツブれていたので、RECEPTION▶なんて書いてあるとは加工するまで気づかなかった(というか看板が写っていることすら忘れていた←アホ)。
う〜ん、ジグソーパズルにしてみたい。
乗り物だって、迫力がアップして3Dのよう。
いろんな写真を次々に加工していくと、イメージがガラッと変わって、楽しいの楽しくないのって(どっちだ?)。HDR愛好家がハマる気持ちがよく分かる。
写真というより、リアルな絵のようになるから、「こんなの写真じゃない」「邪道だ」なんて声もあるけど、趣味なんだし、楽しければいいんじゃない?
遊んでいると、ムクムクと専用ソフトが欲しい病が出てくる(ちょっとだけね)。
でも買っちゃった日には夜な夜な工場通いをしちゃいそうで。チャリで20分も走れば東京湾岸だし。おー怖っ。