JIM BEAM
前の前の家に住んでいたときのことだから、かれこれ20年くらい前のこと。
どういう話の流れだったかは記憶にないが、バーボンパーティをやろうということになった。といっても、レアものが手に入ったわけでも、飲み比べをしようというわけでもない。単なる思いつき。
誰かが1本くらいは高いものを持ってくるだろう なんて期待に応えてくれるような友人がいるわけもなく、持ち寄られたバーボンはROLLING-K、EARLY TIMES、Four Roses白ラベル、そしてこのJIM BEAMなどなど…安物ってわけではないけど、間違いなく値段で選んだだろっ、お前ら。Maker's Mark VIPあたりをポンっと出してみろって(自分が買えよ)。
そして宴も終わり、なぜかあまり飲まれなかったのがJIM BEAM。酒を残すような連中じゃなかったから、単においしくなかったんだろう。JIMさん、ごめんね。いいお酒だと思うよ。
そのまま2度の引っ越しを乗り越えて、シンク下の奥深くに眠り続けたJIM BEAM。
ふとその存在を思い出し(ウソです、たまたま見つけただけだし、バーボンパーティだってすっかり忘れていた)、久々に飲んでみたら…
あれ? けっこう美味いじゃん。もしかして熟成しちゃった?
Google博士によれば「瓶内熟成はない」らしいけど、そこは気持ちの問題。
20年ものの高級バーボンと思えば、ヤニとホコリで薄汚れたラベルもまた味に見えてくる。