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take 2 steps forward to the best shot

ハイアマチュア向け以上のデジカメにモードダイヤルはいらない

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音楽ブログと思われてもなんなので、今日は真面目にカメラのお話。おやぢギャグも封印。

id:ichiro_sさんが自身のエントリー「Nikon Coolpix Aを一ヶ月間使ってみて・・・と、デジカメの操作に求めるもの」の後半で、モードダイヤルを基軸とした今どきのデジカメの操作体系に苦言を呈している。

あああ、なんてこった!絞りとSSを同時に変えられない??液晶画面かファインダー内のインジケーターを見ないと絞りやSSの数値が分からないだと??

声を大に、フォントをボールドにしてもう一度言います。私はこの操作体系に大いに不満があります

だって手足の様に使い慣れたカメラならクリック感で絞りの位置やシャッタースピードが分かるでしょ?画面とにらめっこして露出をセットしている間にシャッターチャンス失ったらどうするの??

なんで皆さんこの操作に文句言わないの???

師匠と呼ばせていただきます。まったくもってその通り。

私がいま使っているOM-D E-M5を買うとき、最後まで候補に残っていたのがフジフィルムのE-X1というAPS-Cフォーマットのデジカメ。そもそも、APS-C一眼一式を売っぱらってシステムをコンパクト化するのが目的だったから、より大きなイメージセンサーを持つAPS-Cの画質面の恩恵よりも、マイクロフォーサーズのコンパクト性を優先してOM-Dを選んだわけで、現時点では予想以上に満足しているし後悔はしていない。

それでも最後まで悩んだ理由が、まさにその「操作体系」なのだ。

今どきのデジカメにはボタンがいっぱい付いていて、メーカーや機種によって自由度は異なるものの、自分の好みでボタンの役割を変えられる。ちなみに現状のマイOM-D E-M5のボタン設定はこんな感じ*1

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一応、自分なりに、パパッと好きなように撮れるようにカスタマイズしてあるわけだけど、撮るまでのプロセスがどーもまどろっこしい。素早く撮れたとしても、それは単に「慣れ」であって、決して「直感的」ではないのだ。左側に存在感たっぷりに鎮座するモードダイヤルは、私の場合ほとんど絞り優先(A)かシャッタースピード優先(S)、たまにマニュアル(M)で、右側に比べて触る機会は圧倒的に少ない。

では、X-E1の操作部分*2を見てみると…

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 写真には写っていない左側はOM-Dや他のデジカメのようなモードダイヤルは存在せず、右側にシャッタースピードダイヤルと露出補正ダイヤルがあり、絞りリングがレンズにある。欲を言えば露出補正ダイヤルはISOダイヤルの方がベター…いやもっと欲張ればISOダイヤルを加えた3ダイヤルがいい。

これなら、いちいち電源を入れて液晶やファインダーで見なくても、いつでも「直感的」に設定も確認もできる。

もちろん上級者でもオートで撮りたい場面もある。そんな時も、各ダイヤルにオートポジションを設けておけば(実際X-E1シャッタースピードダイヤルとレンズの絞りリングには「A(オート)」ポジションがある)、モードダイヤルなどなくても、フルオートにも絞り優先にもシャッタースピード優先にも簡単に切り替えられるという寸法だ。

絞りがレンズでできるのもイイ。ピントやズームと同様、絞りはレンズの「仕事」。だから、レンズのリングを回すという動作は理にかなっているし、いかにも絞ったり開けたりしているという実感が持てる。ボディ側で電子的に調整するのはなんとも味気ない。

モードダイヤルを否定するつもりはない。コンデジからステップアップした(する)人には親しみやすいだろうし、夜景や夕景、ポートレイトなど多彩な撮影モードを活用してシーンごとにカメラ任せでベストな写真を撮りたい人、アートフィルターやエフェクトフィルターで変化のある写真を撮りたい人、写真と動画を頻繁に切り替えたい人など、モードダイヤルが便利な人も多いだろう。

でも、ある程度の知識や技術がついてきて、自分なりにこだわって撮りたい人…いわゆる中級者になるのかな…それ以上の人に、モードダイヤルなんていらないと思うんだよね。

例えば散歩していて、状況に合わせてISOや露出をだいたい決めておく。何かを撮りたくなったらシャッタースピードと絞りを決めて、サッとピントを合わせて撮る。

この一連の動作の中に、電源を入れてメニューボタンを押して十字キーで数値を換えてOKを押して次の設定項目を選んでダイヤルを回して……なんてことを液晶やファインダーを覗き込みながらやるのって、めんどくさいし手数が多くて無駄でしょ。ピコピコピコピコ、ゲーム機じゃないんだからさ。

だいたい、そうやっていろいろ設定している姿って、カッコ悪いんだよな。姿勢とか、動作とか、顔つきとかが美しくない。さりげなく、スマートに撮りたいじゃない。

なのに、プロレベルのフルサイズ一眼でさえ、モードダイヤルがついているモデルがほとんど。なーぜーーーー?

先のFUJIFILM X-E1(と、その兄貴のX-Pro1)は販売絶好調で、メイン機として使っているプロカメラマンも多いと聞く。ローパスフィルターレスによるフルサイズ一眼を凌ぐ高画質ばかりが注目されているが(確かに画質はめちゃくちゃイイです)、売れる、選ばれる大きな理由に、このアナログ感覚の操作体系があると確信している。

私自身はプロでもないし(そんなもんヘタクソな写真見れば分かるかw)、カメラそのものにたいしたこだわりもないし、ただ楽しく、気持ちよく写真を撮りたいだけなんだよね。

だからichiroさんと同じく声を大にして、フォントをボールドにして各メーカー言いたい。

モードダイヤルなんぞいらん、真に「使いやすく」「直感的」な操作体系を追求してくれー!

 

OLYMPUS OM-D E-M5+Panasonic LUMIX G 20mm F1.7]

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*1:写真はOLYMPUS公式HPから借用

*2:写真はFUJIFILMの公式HPから転用